专利摘要:

公开号:WO1990007137A1
申请号:PCT/JP1985/000493
申请日:1985-09-04
公开日:1990-06-28
发明作者:Shinichi Iwano;Yasuhiro Ando
申请人:Shinichi Iwano;Yasuhiro Ando;
IPC主号:G02B6-00
专利说明:
[0001] 明 細 書 発明の名称
[0002] 光フアイバ接続用フ ェル—ルおよびこれを用いた光コネクタ 技術分野
[0003] 本発明は光通信の伝送媒体として用いる光ファ イバを端部で接続 する光コネクタおよびこの光コネクタの要素であり光ファ ィ バの端 末にかぶせる部品 「フヱルール」 に閡するものである。
[0004] 背景技術
[0005] 高帯域 · 低損失等の優れた伝送特性を持つ光フア イバは、 情報や 光エネルギ一の伝達媒体して、 近年大規模に用いられ,るようになつ た。 特に、 高速の情報を伝達する際に用いられる直径 0.1 »«程度の 細径の光ファ ィバを低接続損失でかつ低価格で接続する方法が必要 となってきた。
[0006] 光ファ イバの接続は、 主として光ファイバが細径であることと脆 弱であることにより、 電気接続に比べて高度の技術を要する。 すな わち、 光フア イバの接続点において、 エネルギーの損失を少な く接 続するためには、 接続する光ファイバ相互の光軸を一致させ、 かつ 光ファ イバ端面の間隙を少な くするように数ミ ク ロ ンの精度で位置 合わせ (これを光軸合わせと呼ぶ。 ) をする必要がある。
[0007] 従来の光ファイバ接続法は、 例えば Technical Staff of CS&LT : OPTICAL FIBER COMMUNICATION, " pp.541-643, 1980, McGraw-Hill, New York にまとめられているが、 大別すると光フア イバを永久的 に接続する方法と、 光コネクタを用いた着脱可能な接続法とに分け られる。 このう ち本発明は装置間の接続その他に用いられるもので、 再度の着脱が可能なコネクタによる接続法に係るものである。
[0008] このための従来の光コネクタの構造としては、 例えば特公昭 55- 22707 号公報に提示されているようなフ ユルールとス リ一ブを基本 要素とした構造が一般的である。 フユルールは管状でその断面は円 形であり、 その円の中心軸上に光ファ.イノ、'の外径ょ.りわずかに大き ぃ径の光フアイバ揷入用の貫通穴を設けた部材である。 一方スリ一 ブはフヱルール同士を正確に突き合わせるための円筒状の部材であ る。 接続する二つの光フアイバの各端末をそれぞれフヱルールの貫 通穴に通し、 二つの光ファイバとフエルールの端面を相互に同一面 上に揃えてこれらを固定し、 このフヱルールの先端をひとつのスリ —ブに挿入して、 両フヱルールの端面を互いに突き合わせることに よって光ファ イバの接続を行う。
[0009] このような光ファィ バ接繞構造では光ファィバ相互の光軸の角度 ずれまたは軸ずれがあると接繞損失が増大する。 した.がって低い接 続損失で良好な接続を行うためには、 軸ずれや角度ずれを極めて少 なく しなければならない。 このため、 接続損失を増大させる原因と なる光ファィバ光軸の軸ずれや角度ずれが生じないように、 これま でのフユルールは曲がらないように、 本質的に剛体として設計され てきた。 したがって光ファイバの特徴である細径性、 柔軟性を光コ ネクタに生かすことはできなかった。
[0010] 従来のフヱルールのー を第 1図に示す。 すなわちフヱルール 1 はステ ンレス鐧製であり、 PJ筒部分 2 とつば 3 とからなり、 n筒部 分 2 の直径 D (以下 「フヱルールの外: ¾ J という。 ) が 2. 5 «、 つ ば 3からフエルールの先端 4までの円筒部分 2の長さ L (以下 「フ エルール円筒の長さ」 という。 ) が 8. 0 «である。 円筒部分 2の先 端に光ファィバ挿入穴 6をあけたセラミ ック製のキャビラ リ Ίがは め込まれている。 フヱルールのつば 3を第 2図に示すように固定し て先端 4に力を加えて変形させるときのばね定数は約 20 kg 《とな り極めて剛ぃことがわかる。 破断まで力を加えてゆく と、 破断時の 力ば約 10 kgとなるが、 このときでも先端の変位量は 0. 1 ™以下であ る。 第 3図は他のフユルールの例を示す。 形状ば前例と同様である が、 キヤ ビラ リがな く全体がブラスチック (強化剤入り P P S樹脂) 製であることが異なる。 この例の場合.に.は、 ばね定数は十数 kg / mi で破断時の力は数 kgになる。 これも先端の変位量は 0 . 5 以下で破 断する。
[0011] このよう に従来のフヱルールは剛く かつ変形しないことを特徴と していた。 このため光軸合わせを行う際には、 接続点においてだけ でな く フ ユ ルール全体を正確な位置に配置する必要があった。 第 4 図に示すように、 それぞれ光ファ ィバを挿通した二つのフ ルール を突き合わせたとき、 接繞位置 8 において二つのフ ユ ルール 1 、 1 ' の接続端面 9 、 9 ' の中心軸が一致すべきスリ ーブ 1 4の中心軸上か らある距離 Hだけずれた位置でフユルール 1 ' がプラグ 10に固定さ れているものとする。 このときにはプラグ 10をアダプタ 1 1に挿入し よう としても挿入できない。 無理に揷入すると、 フヱルール 1 ' が 曲がりに く いので、 フユルール 1 ' にその降伏応力以上の曲げ応力 が生じ、 フ ヱ ルール 1 ' が破損するか、 またはプラグやアダプタが 破損するかである。 いずれにしても光軸合わせを行う ことはできな かった。
[0012] このため従来はプラグとァダプタを精密に加工することが必要で あった。 あるいは、 フヱルールをばねでプラグから浮かせた構造に し、 かつフュルールを締めつけるス リ ーブの保持力を十分強く する ことによって、 フヱルール相互の軸ずれや角度ずれが生じないよう にしていた。 スリ ーブの保持力を強くすると、 スリ ーブとフ ェ ルー ルとの間の摩擦力が大き く なるが、 これによつてプラグ揷拔時の揷 抜力が増加するとともに、 ス リ ーブがフヱルールに摩擦し擦過が生 じる。 挿抜力の増加は、 今後光コネクタの多心化を図る際に問題に なる。 また摩擦により生じる摩耗粉は損失増加の原因となる。
[0013] また今後光ファ イバコネクタを高密度に実装することが予想され る力 この場合には光ファ ィバコネクタの基本要素であるフヱルー ルも小型化する必要がある。 従来のフユルールは曲がりに く いので、 剛搆造的に外力に対処せざるを得ず大き.い強度が必.要であつた。
[0014] この強度上の制限から従来の剛ぃフヱルールで .は、 フヱルールの外 径をあまり小さ くすることができない。 また低損失で接続するため にば、 スリーブの長さはフエ ルールの外径の数倍の長さが必要とな ることから、 フヱルールの長さもあまり短くできない。 したがって、 従来の剛ぃフエ ルールではその寸法をあまり小さ くすることができ ない欠点があつた。
[0015] さらにフヱルールが剛いので、 光フアイバの永久接統法で用いら れているように、 光フアイバの柔軟性を利用する光軸合わせ機構を、 光ファイバコネクタに用いることができない欠点がある。 例えば実 開昭 53— 93241 号公報に光ファイバの柔軟性を生かして光ファイバ を永久接続する機構が提案されている。 これは光フア イバを曲げる ことによつて生じる曲げ応力により光フアイバを角に押しつけ、 角 と光フア イバの相対位置関係により接繞しょう とする光ファ イバ同 士の光軸を正確に合わせるものである。 また光ファィバの柔軟性を 積極的に利用した接続法が特開昭 57 - 139716号公報に開示されてい る。 これは光ファィバを個別の押さえばねで V溝に押しつけて光軸 合わせを行う接繞法である。 この接繞法では光フアイバの軸方向の 不揃いを光ファィバが柔軟にたわむことによつて吸収することが可 能であり、 低価格の V溝の利用ゃ光コネクタ部品の寸法精度の瀵和 による経済化が期待できる。
[0016] このように従来の.光ファィバ接続法にも柔軟性を利用した方法が 知られているが、 いずれも破損しゃすい光ファ イバを裸で用いる必 要があつたので、 着脱可能な光コネクタに応用するごとが難しかつ た。 また、 従来のフエルールを用いる光コネクタではフエルールを 柔軟に曲げることができなかつたので、 このような柔軟性を利用す る方法を用いることはできなかった。 本発明は、 二つのフユルールが互いにずれた軸上の位置に固定さ れていても、 フヱルール自体が適当に変形する こ と.によってその軸 ずれを吸収し、 接続点においてフ ルール端面を正確に位置合わせ することができる自由度の高いフヱルー ルを提供するこ とを目的と する。
[0017] また、 本発明は外力を弾性変形によって分散するこ とにより多少 変形しても破損しないフエルールを提供するこ とを目的とする。
[0018] さ らに、 本発明はフユルール自体が柔軟であることにより、 光軸 合わせに必要な力を低減したフユルールを提供するこ とを目的とす る。
[0019] さ らに、 本発明は経済的なフユルールを提供するこ、とを目的とす る。
[0020] さらに、 本発明は高密度光コネクタに適用できる小形のフユルー ルを提供することを目的とする。
[0021] さらに本発明はこの柔軟性を利用した光軸合わせ機構を応用した コネクタを提供することを目的とする。
[0022] さらに本発明は、 経済的な高密度光コネクタを提供することを目 的とする。
[0023] さ らに本発明は、 挿抜力が小さい光コネクタを提供することを目 的とする。
[0024] 発明の開示
[0025] 本発明は光ファ イ バ接続用フユルールの円筒部分が大きい弾性的 変位を生じることを特徴とする。 すなわち、 外端末部材のヤ ング率 および降伏応力をそれぞれ E f および S f と して、
[0026] L 2 ノ Dが E ί ノ S f
[0027] の 2. 4 倍以上であるこ とを特徴とする。
[0028] 本発明の特徴は、 フユルールが適当な大きさの力で実用的に大き い曲げ変形が可能であり、 かっこの変形によって軸ずれを吸収し、 結合損失を小さ くするとともにフ ユルールが破損しない構造を特徴 とする。 . .
[0029] ざらに本究明は、 それぞ フ ェル一ルをかぶせた二つの光フアイ バの先端を互いに突き合わせて、 この二つの光ファ ィバの光信号を 結合する光コネクタにおいて、 上記フヱルールが、 その円筒部分が 弾性的にたわみ得る構造であり、 この二つのフユルールが V字形状 の断面を有する溝に沿って、 あるいは一つのスリ 一ブ内で突き合わ せられる構造、 もしく は整合面に変形作用部材で押し付けられる構 造を特徴とする。
[0030] 光フア イバを低接繞損失で接続するためには、 接鐃点においてフ ヱルール相互が角度ずれや軸ずれがないように正確に位置合わせを 行う必要がある。 ところがプラグやアダプタを構成する部品は製造 時に寸法のばらつき (公差) があるので、 これらを組み立てたプラ グゃアダプタにも寸法精度のばらつきが生じる。 公差を小さ くする ほど寸法のばらつきが小さ く なるが、 一方で製造コス トが上昇する ので、 コス トを低く するためには、 許される範囲で公差を大き くす ることが望ましい。 普通比較的ラフな製造における公差は 0. 1 «程 度であるから、 プラグやアダプタを組み立てたときに生じるかん合 ずれは、 0 . 5 «程度が見込まれるが、 本発明の構造ではフヱルール 自体が弾性的に変形することによって、 このかん合ずれを吸収する ことが可能となる。 つまりフヱルールの固定部が接繞点における光 軸の延長線上から上述の程度にずれた位置に固定されている場合で も、 フヱルールが柔軟に曲がることによって、 接繞点においてフヱ ルール先端を正確な位置に配置して光軸合わせを行う ことが可能に なる。 図面の簡単な説明
[0031] 第 1 図は従来例フ ユルールの構造図.。 .
[0032] 第 2図はフエルールのたわみを説明する図。 .
[0033] 第 3図は従来例フェルールの構造図。
[0034] 第 4図は接続される二つのフヱルールの軸ずれを説明する図。 第 5図は本発明実施例フ ユル -ルの一部破断構造図。
[0035] 第 6図はフヱルールのたわみを説明する図。
[0036] 第 7図はフユルールを突き合わせて接繞する光コネクタのモデル 構造図。
[0037] 第 8図はフユルールの外径と長さの関係を示すグラフ。 フヱル— ルの外径を D、 フ ルール円筒部の長さを L、 材料のヤング率を E 降伏応力を S f として、
[0038] L 2 / D > 2 . 3 ( E f / S f )
[0039] を演算したものである。
[0040] 第 9図はフエルールの製造方法を説明する図。
[0041] 第 10図はフヱルールの真円度を測定したヒス トグラム。
[0042] 第 1 1図はフユルールの平均径を測定したヒ ス ト グラ ム。
[0043] 第 12図はフユルールの光ファ イバ挿入穴の偏心度を測定したヒ ス トグラム。
[0044] 第 13図は接続損失を測定したヒス トグラム。
[0045] 第 14図は接続損失の押付力に対する依存性を測定した結果を示す 図。
[0046] 第 15図は本発明実施例コネクタの斜視図。
[0047] 第 16図はコネクタ内でのフヱルールの屈曲を説明する図。
[0048] 第 17図、 第 18図および 19第図は、 フユルールに加わる力と屈曲の 様子を説明する図。
[0049] 第 20図は本発明実施例光コネクタの一部破断構造図。
[0050] 第 21図および第 22図はその作用を示す断面構造図。 第 23図は本発明実施例光コネクタの一部破断構造図。
[0051] 第 24図および第 25図はその作用を示す断面構造図。
[0052] 1 : フ エルール、 2 : R筒部分、 3 : つば、 :先端、 6 : 光フ ァ ィバ挿入穴、 7 : キ ヤ ビラ リ 、 8 : 接続位置、 9 : 接繞端面、 1 0 : プラグ、 11 : ァダプタ、 13 : 整合面、 14 : スリ ーブ、 15…根元、 16: 押付けばね、 17 : V溝台、 18 : V溝、 21 : 案内部、 22 : 軸方向 ばね、 23 : 突起物、 24 : ア ンロ ッ ク用の部材、 25 : ロ ッ クばね、 2 7: 光フアイバ心線、 29 : 光軸、 30:整合面、 31 : 接繞面の底辺、 32:基準面とフユルールの接点、 36: ばね台案内溝、 37: コィルばね 39: 乗上げ突起、 40: ばね台後部、 41 : ばね台後部を押す面、 42 : ァグプタ本体、 43: 案内部、 45: ばね合、 47 : ブラ グ 48: プラグ 本体、 49: フエルールばね、 50: プラグねじ、 51 : 案内部、 53: 回 転支持突起、 54: 突起部、 55: 突起、 56 : ロ ッ ク レバ—、 57: 突起、 58: 突起、 59: 光フアイバ、 61: 接着剤。
[0053] 実施例
[0054] 第 5図は本発明の一実施例フュルールの構造図である。 このフユ ルールは強化剤入りェキポキシ樹脂 (粒子状シリ 力を含有するェポ キシ樹脂) により一体成形された構造である。 図の斜線部分は、 中 心線を通る平面で破断した状態を示す。 すなわち、 このフユルール は管状であり、 長さ Lで示すフユルール円筒の長さは、 その内径が 図の左方の左端部 4で細かく なつている。 この細い内径の部分が光 ファ イバ挿入穴 6である。 このフヱルール内部には図の右方から接 繞しょう とする光フア イバの先端が揷入され、 光フア イバ揷入穴 6 を通って、 接繞端面 9まで達する。 光ファイバ揷入穴 6 の内径は、 接続しょう とする光フアイバの外径よりわずかに大き く形成されて いて、 この部分で光ファイバが固定される。 この図に示すフヱルー ルと同様のフヱルールが、 接繞端面 9を突き合わせるよ う にして用 いられ、 二つのフエルールの中に揷通された光ファィバの光信号が 結合される。 符号 15はフユルールの根元を表す。
[0055] このフユルールの材料は強化剤が混入.されたェポキシ樹脂である 強化剤は粒子状シ リ カである。 こ のフ ヱルール i 外径 Dは 0. 8 で フ ェル -ル円筒部分の長さ Lは 20™である。 フユルール 1 の先端部 4には光ファ イバ挿入穴 6がフヱルールの中心軸上に偏心がないよ うに設けられている。 細径部の根元 15は変形時に応力が集中するが こ の部分は径を徐々 に変えて応力を分散し強度を持たせている。 この実施例において、 第 2図のようにフヱルールのつば 3 の部分 を固定し、 先端 4に力を加えて変形させるときのばね定数は数 10 g ノ となり、 従来のフヱルールと比べて極めて軟らかく なっている ところに特徴がある。 またこの状態すなわちフヱルールの先端に軸 に垂直の荷重を加えた場合には、 弾性変形によつて応力を分散する ことにより、 先端が 3 «程度変位しても破損や塑性変形が生じない , これは従来のフヱルールに比べて 10倍以上も変位できることを示す < 第 6図のようにフヱルールのつばと先端を軸が平行になるように 変形させる場合には、 最大 0 . 5 TOまで軸をずらすこ とができる。 こ れによりフユルールのつばが接続点における光軸の延長上から多少 ずれて固定されていても、 フユルール自体が柔軟に変形して接続点 において先端部を正確に位置合わせすることが可能である。
[0056] ス リ ーブを用いてフユルールの位置合わせを行う場合は、 従来の 剛体フヱルールに比べて本発明のフヱルールではフヱルール自体が 柔軟であるので、 ス リ ーブの締付け力を低減できる。 これによつて ス リ ーブとフ ヱルールの摩擦力が小さ く なり、 損失増加の原因とな る摩耗粉の減少および挿抜力の低減を図ることができる。
[0057] また今後光ファ イバを高密度に実装することが必要になるが、 こ の場合には光コネクタ構成部品の小形化、 特にフ ユ ルールの小形化 が必要である。 従来のフユルールはフヱルールの外径を太く して強 度を持たせ、 外力が加わつてもフユルールが変形したり破損しない ようにしてあり (剛構造) 、 そのため、 外径をある程度大き く して おく必要があつたが、 本癸明では外力.を.フ エ ルールの弾性変形によ り分散する方法 (柔構造) であり、 変形性能が大き く細径でも柔軟 に変形して破損しないようになっている。 またスリ ーブを用いてフ エルールの位置合わせを行う場合には、 これを正確に行うためには スリ ーブの長さはフエルールの外径の数倍の長さが必要とすること が経験的に知られている。 フユルールを細径にすることによりスリ ーブの小形化が可能となる。 これに加えて、 前述のスリ ーブの締付 け方の低減化もスリ一ブの小形化を容易にする。 このように本癸明 によって、 高密度多心コネクタに適応できる小形な光コネクタ要素 が実現できる。 ,
[0058] 次に、 このような変形が可能であるための必要条件を説明する。 簡単なモデルとして第 4図のように、 プラグ 10とアダプタ 11をかん 合させたときに生じるかん合ずれを軸ずれ Hを仮定する。 ここでは 角度ずれがないものとする。 すなわち接続位置 8においてフ ュルー ル 1 ' の接続端面 9を正確な位置に配置するために、 第 7図に示す ようにフヱルールのつば 3における軸の延長線とフヱルールの接続 端面 9における中心軸が平行で Hだけずれがあり、 その間がゆるや かな曲線となるようにフ ェル—ル 1 ' が変形する状態を考える。 こ のような変形において、 フユルール 1 ' に加わる力は第 6図のよう に模式的に表すことができも。 フ エルールつば 3の固定面 12か^長 さ L 2 のところで加えられている力 Qと、 固定面 12から長さ の ところで整合面 13から受ける力 Qと逆向きの抗カ Nによりフユルー ル 1 ' が変形している。 力 Qを適当な大きさ以上にすることによつ て、 フユルール先端を正確な位置に配置することが可能である。
[0059] ここで変形によってフヱルール自体が塑性変形したり破損しない ように注意する必要がある。 破損や塑性変形は変形によつて生じる 応力がある部分で降伏応力を越えるときに生じる。 フュルールが第 6図に示すように変形する場合では、 最大の曲げ応力 Sはフ ユルー ルの根元 15で発生し、 フヱルール材料.の.ヤング率を .E f として次式 で表される。
[0060] S = 3 · H E f D L 2 Q / ( 6 · H E + L 2 3 Q ) -… (1) こ こで、 E I は曲げ剛さと呼ばれる量であり、 フ ヱルールの構造 をその中心に光ファ イバを配置した構造とし、 光ファ イバの直径、 ヤ ング率をそれぞれ A、 E。 とすると次式で表される。
[0061] E I =0.05· { E 0 A 4 + E f ( D 一 A " } (2) この曲げ応力 Sは力 Qの増加とともに大き く なるが、 力 Qが十分大 き く なると一定値 に収束する。
[0062] S , = 3 - H E f D / L 2 2 , (3) すなわち第 6図のような変形において発生する最大曲げ応力 3は S , を越えることはない 9 したがってフエルールが破損しないで上 述の変形が可能であるためには、 フユルール材の降伏応力 S f が式 は)の S , より大きければよいことになる。
[0063] S f > 3 · H E f D / L 2 2 (4) さてフヱルール端面同士を密着させるためにフヱルールに軸方向 の力を加えるが、 これによつて先端部で座屈が生じないためには、 特開昭 57 - 139716号公報に開示されたように、 L z は次の式を満た す必要がある。
[0064] L z ≥ 0.8 · L - - (5) これから L 2 を、 例えば次のようにすることができる。
[0065] L 2 = 0.8 · L ( 5 , ) また前述のようにプラグとアダプタをかん合されたときに生じる力、 ん合精度のばらつきから、 最大 0.5 «程度のかん合ずれが見込まれ るから、 Hは次式で表すことができる。
[0066] H ≤ 0.5 « (6) 式 (4)に式 ( 5 ' ) の L 2 と式 (6)の Hの最大値 Hm ( = 0,5 n< ) を代 入することによって、 フエ ルー ルが破損しないで必要な変形を生じ ることが可能であるための条件式が、 . .
[0067] ( L 2 / D ) > 2. 3 · ( E f / S f ) (7) として求まる。 この式 )ば L 2 / Dの最小値を与えるものであり、 たとえば径 Dをさらに小さ くすることによって )式が満足されなく なる ことはない。 このように、 本発明のフユルー ルは本質的に小径 化に適したものである。
[0068] この条件式 )に種々の材料の材料定数等を入れて計算した結果を 第 8図に示す。 各材料について、 それぞれの実線より右側の領域が 本発明の実現可能な領域となる。 この領域が広い方がフ ュ ルール設 計上融通性が増すことを考えると、 この図からフユルー ル材料とし ては、 曲げ弾性率が小さ くかつ降伏応力が大きい材料、 例えばプラ スチック材料が適当であることがわかる。 さらに高精度の成形性を 考慮すると、 強化剤を舍有させたプラスチック材料が最も適当であ ると考えられる。
[0069] 次に、 力 CIは第 7図ではスリ一ブ 14の保持力によってフユルール 1 に加えられる力であるが、 例えば後述するようなフ ルー ル押付 けばねで与えてもよい。 いずれにしても力 CIの大きさは適当な大き さである必要がある。 フエルール先端を正確な位置に配置するため には最小限必要な力の大きさを Q 2 とすると、 C は弾性方程式を 立てて解く ことにより求まり次式となる。
[0070] Q 2 = 6 · H E I / { ( L , - L 2 ) L z " -― --(8) ここで は次式で表される。
[0071] L 2 < L , ≤ L - (9) さて力 Q 2 の大きさとしては通常のばね等によって実現できるこ とを考えると、 例えば 100 g程度以下が望まれる。
[0072] QL z ≤ 100 g …… -— -- ο)
[0073] L , を取り うる最大の大きさを考えてフユルー ル円筒部の長さを し とし、 式 )、 式 ( 5 ' ) 、 式 (e)および αο)を式(s)に代入することに よって、 100 g以下の力で必要な変形が.可能である.ための条件式が
[0074] L ≥ 0.01 · { E 0 A 4 + E f ( D 4 — A 4) ) ttl) と して求まる。
[0075] 次に本発明の変形性能について説明する。 フ ユルールには主にプ ラグ着脱時に外力が働く 力 苷通フュルールはそのつばの部分がプ ラグにばね等によつて保持または固定されているので、 発生する応 力はフユルールの根元の部分で最大になる。
[0076] 第 2図に示すようにフヱルールのつば 3を固定した状態で、 っェ ルールの先端 4に軸に垂直に力を加えて変形させる場合、 先端の変 位 Wと発生する最大曲げ応力 S 2 の関係は次の式で与えられる。
[0077] S 2 = 1.5 · E f D WZ L 2 - 最大曲げ応力 S 2 が降伏力 S f を越えるとフ ユルールが破損する。 したがって上式の左辺を S f と置いて解く ことにより、 破損し始め るときの先端の変位 Wf (これを最大変形可能量と呼ぶこ とにする。) 力 求まる。
[0078] Wf =0.67 - S f L 2 / ( E f · D ) 03 さ らに本発明では、 式 03に式 )を代入して計算すると変位 Wf は次 のようになる。
[0079] Wf > 1.6 M - 04) こ のよ う に本発明の最大変形可能量は 1.6 «以上となり、 従来の フェル—ルに比べて少な く とも 4倍から 100 倍程度の大きい値とな る。 例えば第 3図で例示した従来のフヱルールと同材料 (プラスチ ック : 強化剤入り P P S樹脂) のものを本発明のフユルールと比較 すると、 従来のフユルールの最大変形可能量 Wf は 0.2 ∞となり、 本発明の方が 7倍以上大きい。 また第 1 図で例示した従来の他のフ ヱルールと比べると、 本発明の方が 45倍以上大き く なる。 このよう に本発明は従来のフユルールに比べて最大変形可能量が大き く 、 変 形に対して強い特性を持っている。
[0080] 次にプラスチックを材料として選んだ場合の本発明のフユルール の製造方法の一例を説明する。 第 9図は製造手順にしたがったフユ ルールの断面構造図である。 はじめにフヱルール原形を金型により 成形する ( a ) 。 管内にステ ンレス棒を揷通して、 その先端に樹脂 を盛る ( b ) 。 この盛った樹脂の上からピンを押し込む ( c ) 。 ピ ンを抜き樹脂を硬化させる ( d ) 。 固まった後ステンレス棒を抜き 取る ( e ) 。 先端に光ファ イバ外径に相当する径の ド リ ルで光ファ ィバ揷入穴を穿孔する ( ί ) 。
[0081] この方法により製造されたフユルールの先端部の真円度および平 均径のヒス トグラムを第 10図および第 11図に示す。 真 R度 · 平均柽 のばらつきのいずれも約 1 となり この製造方法によつて必要な寸 法精度を有するフヱルールを形成できることが確認された。
[0082] 第 12図は光ファィバ揷入穴の偏心量を示したものである。 平均値 で約 3 である。 試作したフユルール先端部の寸法精度は平均径、 真円度、 偏心量ともそれぞれ数ミクロンの精度で実現できることを 確認した。
[0083] 本発明実施例フュルールについて V溝法を用いて測定したフエル ール単体の接繞損失を第 13図に示す。 測定条件は、 定常モー ド : 0. 85 L E D安定化光源、 G I型光ファィバ損失測定用励振器 (半値幅 開口数 0. 11 ± 0 02) 、 押付力約 100 g、 押圧力 200 g 〜600 g あ る。 この結果から 3 程度の偏心量にもかかわらず、 平均接繞損失 は約 0. 7 dBが得られた。
[0084] 第 14図は、 本発明実施例フユルールが第 6図のように正確な位置 からずれた位置に固定されたときの接続損失の変化を示す図である。 押付力を加えることにより、 フユルールが変形して先端が正確な位 置に配置され、 これとともに接繞損失が急激に減少し、 0. 5 «ずれ た位置に固定された場合でも押付力を 100 g程度とすることによ フュルールが変形して軸ずれや角度ずれが吸収されて、 正確な位置 に固定された場合と同程度の接続が実現できる。
[0085] この光軸合わせ機構を光コネクタの光軸合わせ機構に応用して、 新規の光コネクタが可能となる。
[0086] 第 15図に本発明実施例コネクタの構造図を示す。 これは特開昭 57 - 139716号公報に開示された個別押付けばねと V溝による光軸合わ せ機構を光コネクタに応用したものである。 個別押付けばね 16によ り フ ユ ルール 1 自体が柔軟にたわみ、 フ ヱルール先端部 4が V溝台 17の V溝 18に押しつけられて固定される。 位置合わせは V溝 18の両 面を基準面として行われる。 V溝はスリ ーブに比べて低価格であり . 経済的な光コネクタが実現できる。 またプラグ 10の位置が多少ずれ ても、 フヱルール 1がたわむこ とによってそのずれを吸収し、 接 位置 8で正確な位置合わせができる。 したがって V溝 18さえ精密に 加工しておけば、 プラグ 10やアダプタ 1 1の V溝以外の部分は多少ラ フに製造してもよい。 このことにより光コネクタが低価格化されそ の操作性が向上する。
[0087] 本発明の他の実施例コネクタの構造を第 16図に示す。 変形作用部 材は、 アダプタ本体内に直接設けられたフユルールに力を与えるた めの突起物から構成される。 また整合面はアダプタ 1 1の本体内には めこまれた V溝台 17に設けた V溝 18により構成される。
[0088] アダプタ 1 1はフヱルール案内部 21とロ ック用のばね 25を有す!)。 その内部に組み込んだ整合用 V溝 18を有する V溝台 17を舍む。 案内 部 21には二つの突起物 23が設けられ、 これらの突起物により フ ェ ル ール 1 を所定の形状に変形させる。 すなわちアダプタ 1 1内に挿入さ れたフヱルール 1 の変形形状は、 これら二つの突起 23と V溝 18の相 対位置によって決まるが、 これらの位置関係を、 フヱルール 1 の先 端部がアダプタの中心すなわち接続位置 8に到達しているときに、 少な く とも先端から 1 «程度が V溝 18と 2点で接しフ ユ ルールが麥 形するように設定している。
[0089] プラグ 10はフェルール 1 と、 これを半固定しかつフエルール 1に 軸方向の力を加えるばね 22と、 アンロ ッ ク用の部材 24とを舍む。
[0090] アダプタ 11にプラグ 10を挿入してゆぐと、 フエルール 1 の先端部 が案内部 21を通って V溝へ導かれるとともに、 突起物 23によりフエ ルール 1が変形し、 この変形により発生する曲げ応力によりその先 端部が V溝 18に押し付けられる。 これによりフヱルールの先端部の 中心軸と整合面すなわち V溝 18の光軸が一致し、 角度ずれや軸ずれ のない低接続損失の接続が得られる。
[0091] フエルール 1 の変形形状は、 フ ヱルールの根元 15の位置が変わる とこれにともなつて少し変わるが、 主として V溝 17と 起物 23の相 対位置閬係によつて決まるので、 ブラグの構成部品の寸法のばらつ き等の影響によりフユルールの根元 15が多少ずれていても、 先端部 を正確な位置に配置できて低接統損失の接続が得られる。
[0092] アダプタ本体の突起物や案内部はいくつかの曲面によつて構成さ れているが、 このよう な構造は例えばプラスチックのモール ド加工 や、 アダプタ本体を 2 〜 3個の部品に分割することにより金属材料 の切削加工等によつて製造できる。
[0093] またこの実施例では、 突起物をアダプタ本体に直接設けているが- 加工を容易にするために別部品として構成してもよい。
[0094] フ ルールの変形形状を決める突起物と V溝との位置関係お び 突起物の数は、 フユルールの変形により生じる曲げ応力が降伏応力 以下であり、 かつフ ルールの先端部が整合面に押付けられること が実現できればよい。
[0095] この実施例以外にも例えば第 17図、 第 18図および第 19図に模式的 に示したような種々の形態が可能である。
[0096] 第 17図は、 一つの突起物 23により変形作用部材を搆成したもので ある。 突起物 23は、 フヱルール 1 に、 整合面の光軸 29に近づく方向 に力を加え、 こ の力により フユルール 1 の先端部が整合面 30に押し つけられる。 符号 31は接続面の底辺、 .破.線 32は基準平面とフ ュル— ルの接点を示す。 符号 27は光ファ イバの心線である。
[0097] 第 18図は、 二つの突起物 23、 23 ' によ り変形作用部材を構成した ものである。 突起物 23は整合面の光軸 29に近づく方向に、 突起物 23 は整合面の光軸 29から遠ざかる方向にフユルール 1 に力を加える。 フヱルール 1 はこれらの力により変形し、 その先端部が整合面 30に 押しつけられる。
[0098] 第 19図は三つの突起物 23a 、 23b 、 23c によ り変形作用部材を構 成したものである。 突起物 23a と突起物 23c は整合面の光軸 29に近 づく方向に、 突起物 23 b は整合面の光軸 29から遠ざか,る方向にそれ ぞれフヱルール 1 に力を加える。 フヱルール 1 はこれらの力により 変形し、 主に突起物 23a と 23 b との力によりフユルールの先端部が 整合面 30に押しつけられる。
[0099] 次に、 本発明実施例として揷入力を極めて小さ く した Z I Fコネ クタ ( Z I F : Zero I ns er t Force ) を示す。 第 20図は本発明実施 例の一部断面斜視図である。 プラグを挿入した後に外部のレバ—を 操作することにより、 変形作用部材である押し付けばねを固定した ばね台を回転させてフユルールに保持力が加わる構造としたもので ある
[0100] アダプタ 11はフェル一ル 1 、 1 ' を V溝 18に押しつけるため 押 付けばね 16、 16 ' を固定し、 かつ回転時の支持用の突起 53とフ ェル —ルの案内部 43が設けられたばね台 45と、 ロ ックばね 25と整合用の V溝 18とフユルール案内部 43 ' とばね台を支持するための凹みとが 設けられているアダプタ本体 42とから構成される。 またプラグ 47は 柔軟なフヱルール 1 ' を保護するためにフヱルール 1 ' の先端付近 まで覆う構造のプラグ本体 48と、 フヱルール 1 ' と、 このフユルー ルに軸方向の力を加えてこれを軸方向にスライ ドするように半固定 するためのフユルールばね 49およびプラグねじ 50と、 ばね台 45を回 転させるための突起 55を有する口 ック.レバ一 56とにより構成されて いる。
[0101] アダプタ 11にブラグ 47を挿入する前は、 ばね台 45は自由に回転で きるので、 押付けばね 16による保持力は働いていない。 アダプタ 11 にプラグ 47を挿入してゆく と、 フ ヱルール 1 の先端部が案内部 43、 43 ' により V溝 18に導かれ、 V溝 18に沿って中心部へと進んでゆく。 このとき、 第 21図に示すようにばね台 45の突起部 54が押さえられて いないので、 ばね台 45はまだ自由に回転でき、 従ってフヱルー ル 1 ' には押付けばね 16による保持力は働かない。 フエルー ル 1 ' の先端 部がァダプタの中心部に到達した後に、 ロ ック レバー 6をスライ ド することによつてアダプタ 11の口 ックばねの突起 57が第 22図に示す プラグ本体に設けられたロ ック用の突起 58とかん合する。 その後、 さらにロ ック レバ一 56をスライ ドすることによって、 第 22図に示す ように、 ばね台 45の突起 54が押し下げられてばね台 45が回転し、 こ れにともなつて押付けばね 16によりフ ェル—ル 1 ' に保持力が働き、 フ ェルールの先端が V溝 18に押し付けられて光軸合わせが可能とな る。 フユルールの根元 15が多少ずれていても、 押付けばね 16の保持 力によりフユルール 1 ' が変形し、 その先端部が V溝 18に押付けら れて、 光軸合わせが可能となり低損失の接繞が実現できる。
[0102] このよ う にフヱルールにコネクタ着脱時に力が加わらず、 か p接 続位置に到達した後に力が加わることが可能になる。 またフユルー ルの根元が多少ずれて配置されていても、 押つけばねの保持力によ りフユルールが変形して先端部が V溝に押しつけられて光軸合わせ が可能となり、 低損失の接続が実現できる。
[0103] 第 23図は本発明の他の実施例の一部断面斜視図であって、 変形作 用-部材に板ばね (以下 「押付けばね」 という。 ) を用い整合面に V 溝を用いたものである。 押付けばね 16がフヱルー ル 1 の先端部を押 すこ とによ ってフヱルール 1 ' が曲げられ、 その先端部が V溝 18に 押し付けられて整列されて光軸合わせが.可能になる.。 フ ェル -ルの 接続端面が接続位置に達する前は押つけばねによる力がかからず、 かつ接繞位置に到達する直前または直後に押つけばねによる力がフ ヱルール先端部に加わる。 このよう に押付けばねを配置させるため の装置は、 押付けばね 16を個別に取りつけた一対のばね台 45と、 こ のばね台 45が前後に移動できるアダプタ 1 1内に設けられた案内溝 36 と、 一対のばね台 45の間に置かれたコ イ ルばね 37と、 押付けばね 16 の先端が乗り上げるための突起部 39と、 ばね台の後部 40を押すため のプラグ 47の一部の面 41とにより構成される。
[0104] アダプタ 1 1は、 整合用の V溝 18とフヱルール案内部, 43が設けられ ている V溝台 17と、 フエルールを V溝に押し付けるための押つけば ね 16を固定したばね台 45と、 コイルばね 37と、 ロ ック用のばね 25と ばね台案内溝 36と突起 39とを有するアダプタ本体とから構成される , またプラグ 47の構造は、 プラグ本体 48が柔軟なフ ヱルール 1 、 1 ' を保護するためにそのフヱルールの先端付近まで覆う構造となって いる。 フエノレール 1 、 1 ' は、 プラグ本体 48の内部でフエルールに 軸方向の力を加えるフユルールばね 49およびプラグねじ 50により軸 方向にスライ ドするように半固定されている。
[0105] ブラグ 47をアダプタ 11に挿入していく と、 フヱルール 1 ' の先端 部が案内部 51に入り、 ブラグ本体 48とァダプタ本体がかん合しはじ め、 フユルールの先端が案内 43によ って V溝 18に導かれ、 V溝 18に 沿って中心部へと進んでゆく。 このとき、 第 24図に示すように、 ば ね台 45はコィルばね 37によりアダプタの中心部から離れる方向に押 されているので、 これに固定されている押付けばね 16の先端は突起 部 39に乗り上げていて、 したがってフユルール 1 ' には保持力は働 かない。 さらにプラグ 47を挿入してゆく と、 第 25図に示すように、 フヱルールの先端が中心部に到達する直前にブラグの面 41がばね台 の後部 40を押すことによって、 ばね台 45がスライ ドし、 これによう て押付けばね 16の先端が突起部 39をすベ.り降りてフ ルール 1 ' に 保持力が加わり、 V溝 18に押しつけられた状態て'フ ヱルール 1 ' の 先端が中心都に到達し接続が可能となる。
[0106] 押付けばねによる保持力がフ ヱルールに加わり始める位置は、 こ の実施例ではフ ユルールの先端が中心部に到達する直前に設定して あるが、 この位置は、 押つけばね先端部とばね台後部との距離、 ま たはフヱルール先端とばね台を押すブラグの面との距離を変えるこ とにより、 フ ユルールの接繞端が接繞位置に達すると同時にまたは 達する直前に設定することができる。
[0107] さらに前述の実施例では、 変形作用部材としてばね耷用いている が、 変形作用部材としてのばねのかわりにフュルールを所定の形状 にたわませるための案内となる突起物や曲がりを有する部材の凸部 材を用いた場合でも、 前述のように変形作用部材を移動または回転 させることによつて同様に所望の効果を得ることが可能である。
[0108] 産業上利用の可能性
[0109] 以上説明したように、 本発明によって、 柔軟性を有するフ ェルー ルを提供し、 これにより軸ずれを吸収する。 この特徴を生かして、 柔軟性を利用した構造が簡単でかつ経済的な光コネクタを得る。 こ の光コネクタは着脱時にフヱルールに力がかからない構造で実現す ることができる。 ^ したがってコネクタ着脱時にフヱルールの破損を防止できるとと もに、 コネクタ着脱時のフヱルールや V溝等の光コネクタ基本要素 の摩耗を低減でき、 さらにコネクタ着脱にともなって生じる摩耗粉 を低減できる。 、 これにより着脱による特性の劣化の少ない信頼性 の高い光コネクタを実現することが可能になる。
[0110] また多少ずれた位置にフュルールが固定されていても接続が可能 になるとともに、 挿抜力を低減することができるので、 複数の光フ ア イバを同時に接続する多心光コネクタを低い挿抜力で操作性のよ いものを実現できる。
[0111] 本発明は光通信路の接続に広く利用できる。 .
权利要求:
Claims請求の範囲
1. 接綉する光ファイバの先端に被せる管状構造であり、 つば部分 およびそのつば部分に一体的に連続する円筒状部分を舍み、 その円 筒状部分の外形は真円度が高く、 その円筒状部分の内部孔の少なく とも先端部分の内径が上記光ファィバの外径よりわずかに大き く形 成されたフ ヱルールにおいて、
上記つば部分が固定された状態で上記円筒伏部分の先端が大きい 弾性的変位を生じ得る構造であることを特徴とする光ファ ィバ接続 用フエルール。
2. 大きい弾性的変位は、 円筒状部分の外径および長.さをそれぞれ Dおよび Lとし、 その円筒状部分を構成する材料のャング率および 降伏応力をそれぞれ E f および S f とするとき、
L 2 / D ≥ 2. 4 · E f / S f
である請求の範囲第 1項に記載の光ファィバ接繞用フュルール。
3. 生じ得る大きい弾性的変位は、 R筒状部分の先端で 0. 5 «以上 である請求の範囲第 1項に記載の光ファィバ接繞用フュルール。
4. 円筒状部分は、 その材料が強化剤を舍有する合成樹脂である請 求の範囲第 1項に記載の光ファィバ接繞用フ ルール。
5. 強化剤ば、 織維状である請求の範囲第 4項に記載の光ファイバ 接続用フェルール。 «,
6 . 強化剤は、 粒子状である請求の範囲第 4項に記載の光ファ イバ 接続用フヱルール。
7 . 強化剤はシリ力である請求の範囲第 5項または第 6項に記載の 光フアイバ接繞用フユルール。
8 . 互いに接繞する二つの光ファィバの先端にそれぞれフヱルール が被せられ、 その二つの光フアイバの先端がその中心軸上で対向す るように二つのフヱルールを整列させるガイ ドが設けられた光ファ ィバ接続用コネクタにおいて、
上記フ ユ ルー ルは、 固定端に対して先端が大きい弾性的変位を生 じ得る構造であることを特徴とする
光フア イバ接続用コネクタ。
9 . 大きい弾性的変位は、 円筒状部分の外径および長さをそれぞれ Dおよび L とし、 その円筒状部分を構成する材料のヤング率および 降伏応力をそれぞれ E f および S f とするとき、
L 2 / D ≥ 2. 4 · E , / S f
である請求の範囲第 8項に記載の光ファ ィバ接続用コネクタ。
10 . 生じ得る大きい弾性的変位は、 円筒状部分の先端で 0 . 5 mm以上 である請求の範囲第 8項に記載の光ファ イバ接続用コネクタ。
1 1 . 円筒状部分は、 その材料が強化剤を舍有する合成樹脂である請 求の範囲第 8項に記載の光ファ ィバ接続用コネクタ。
12. 強化剤は、 繊維状である請求の範囲第 1 1項に記載の光ファ イバ 接続用コネクタ。
13. 強化剤は、 粒子状である請求の範囲第 11項に記載の光ファ イバ 接続用コネクタ。
14 . 強化剤はシリ 力である請求の範囲第 12項または第 13項に記載の 光フア イバ接続用コネクタ。
15 . ガイ ドは断面が V字状に形成された V溝である請求の範囲第 8 項に記載の光ファィバ接続用コネクタ。
16 . ガイ ドは円筒形状のスリ ーブである請求の範囲第 8項に記載の 光フアイバ接続用コネクタ。
17 . 互いに接続する光フア イバが複数対平行に配列された構造であ る請求の範囲第 8項に記載の光ファ イバ接続用コネクタ。
18 . 互いに接続する二つの光ファ ィバの先端にそれぞれフヱルー ル が被せられ、 その二つの光ファ イバの先端がその中心軸上で対向す るように二つのフヱルー ルを整列させるガイ ドが設けられた光ファ 7137 PCT/JP85/00493
24 ィバ接繞用コネクタにおいて、
上記フュルールは、 固定端に対して先端が大きい弾性的変位を生 じ得る構造であり、
上記フヱルールをたわませながらその先端部を上記ガイ ドに押し 付ける変形作用部材を備えた
ことを特徴とする光ファィバ接続用コネクタ。
19. 変形作用部材ばコネクタ内部に設けられた突起物である請求の 範囲第 18項に記載の光ファィバ接続用コネクタ。
20. 変形作用部材はコネクタ内部に設けられたばねである請求の範 囲第 18項に記載の光ファィバ接繞用コネクタ。
21. 変形作用部材は対向して回転または移動可能に配覃され、
この変形作用部材が回転できる空間または移動できる溝と、 この 変形作用部材を西転または移動させるための部材と、 この空間また はこの溝内でこの変形作用部材を回転または移動させてフユルール の先端部をガイ ド上の位置に配置しそのフエルールが所定の接続位 置に到達する直前または直後に上記変形作用部材をそのフユルール に押し付ける機構とを備えた
請求の範囲第 18項に記載の光ファィバ接繞用コネクタ。
22. 大きい弾性的変位は、 R筒状部分の外径および長さをそれぞれ Dおよび Lとし、 その円筒状部分を構成する材料のャング率および 降伏応力をそれぞれ E f および S f とするとき、
L 2 ノ D ≥ 2.4 · E f / S ί
である請求の範囲第 18項に記載の光ファィバ接繞用コネクタ。
23. 生じ得る大きい弾性的変位は、 円筒状部分の先端で 0. 5 mm以上 である請求の範囲第 18項に記載の光ファイバ接続用コネクタ。
24. 円筒犹部分は、 その材料が強化剤を舍有する合成樹脂である請 求の範囲第 18項に記載の光ファ ィバ接続用コネクタ。
25. 強化剤は、 織維钛である請求の範囲第 18項に記載の光ファ イバ 接続用コネクタ。
26. 強化剤は、 粒子状である請求の範屈第 18項に記載の光フ ァ イ バ 接続用コネクタ。
27. 強化剤はシリ カである請求の範囲第 25項または第 26項に記載の 光フア イ バ接続用コネクタ。
28. ガイ ドは断面が V字状に形成された V溝である請求の範囲第 18 項に記載の光ファ ィ バ接続用コネクタ。
29. 互いに接続する光ファ ィ バが複数対平行に配列された構造であ る請求の範囲第 18項に記載の光ファ イ バ接続用コネクタ。
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同族专利:
公开号 | 公开日
US4818061A|1989-04-04|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
1990-06-28| AK| Designated states|Kind code of ref document: A1 Designated state(s): US |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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